予防の話
2018/08/24

治療から予防へ!

失った歯は、二度ともとに戻らないだからこそ予防に力を入れて

歯は体のほかの器官と違って、一度ある程度のむし歯や歯周病にかかってしまうと、自然治癒するということはありません。ましてや、削ったり抜いたりした歯は二度ともとに戻らないもの。歯の大切さを考えたら、できてしまったムシ歯をそのつど治療するという対処療法より、できるだけむし歯にならないように、予防に力を入れるほうが賢い方法といえます。

歯医者さんと二人三脚

予防は、家での歯みがきや食生活に気をつけるとともに、歯科医と協力して行っていくことが大切です。む歯や歯周病の初期は、自覚症状が少なく、自分ではわかりにくいもの。定期的に検診を受けて、これらの病気をチェックしてもらいましょう。発見が早ければ、治療も簡単に済みます。また、ごく初期のむし歯なら、その後の経過しだいではエナメル質が再びかたくなり(再石灰化)、むし歯が進行する可能性が低くなることもあります。むし歯になりやすいなどのロの中のリスクは人によって、違います。かかりつけの歯科医と報談して、自分に合った頻度で検診を受けましょう。また、お口の中の写真を撮ってもらい、説明をしてもらえば、状態がよくわかります。

検診では、その人に合わせた チェックをしてくれます

検診では、むし歯や歯周病などのひととおりの検査とともに、最後にかかったカルテやお口の中の写真などをもとに、その人がなりやすい疾患を重点的にみてもらえます。たとえばむじ歯を治療していた人なら歯の状態を、歯周病にかかっていた人は歯肉の状態を詳しくみてくれるのです。これは、かかりつけの歯医者さんを持った人の強みで、ロの中の状況を把握してくれているので少ない時間で効果的な検診を受けることができます

定期検診を受ける目安

乳幼児 2~3ヵ月に1度

乳歯が生えたらまずは、1度検診に。
その後は2~3ヵ月おきにむし歯がないか、生え方に異常がないかをみてもらおう。

子ども 3~6ヵ月に1度

むし歯になりやすい子は3ヵ月に1度、きちんと歯みがきができている子でも6ヵ月に1度は検診へ。

おとな 半年~1年に1度

むし歯だけでなく、歯周病も気になる時期。
忙しくても面倒くさがらずに半年~1年に1度は検診に行こう。

高齢者 半年~1年に1度

義歯を使っている人は、調整のため半年~1年に1度は検診に。
歯の老化も始まっているので、定期的に通おう。

 

引用元:
いつまでもきれい 歯の健康 ㈱SSコミュニケーションズ刊