口の中の細菌は束になってかかってくる
口の中の細菌は歯垢、プラークとも呼ばれます。
この虫歯や歯周病を起こす原因菌は、バイオフィルムという形で存在しています。
細菌は自分の体の外に粘液層(スライム)を分泌して自らの体を覆い、多くの菌と共に生息しています。この細菌の集まりをバイオフィルムといいます。バイオフィルムは増殖しやすい場所に付着、菌体同士が離れないように働き、菌体を覆うことで外敵(感染防御機構や薬剤)から菌を守っています。
口の中のプラークのほかには、キッチンの片隅、花を挿している花瓶、コンタクトレンズに付くぬるぬるしたものもバイオフィルムです。水にとけない性質を持っており、こすって除去する必要があります。
ポイントはこすり落とすこと
歯や義歯、口の中に付着した細菌も、こすり落とすことでしか、その数を減らすことができません。
うがい薬で歯がきれいになることはありませんし、義歯洗浄剤を過信してはいけません。洗浄剤の中に浸して、きれいになった気がしたり、うがいだけでさっぱりした気になるのは、錯覚にすぎません。
汚れを取るには、歯ブラシでていねいにこすらなければならないのです。
口の中の細菌は、自分の歯が少なくなったとしても、増殖し続けますから、歯がなくてもケアは必要です。
食事をとると口の中の細菌にもえさを与えてしまうので、食後は必ず歯磨きをしましょう。
また、就寝中は唾液の分泌が減少し、細菌が増殖しますので、寝る前の歯みがきは特に重要です。
起床後すぐに磨くと、寝ている間に増えた細菌を減らすことができます。
引用元:
明日の友 162
明日の友 162