こどもの話
2018/11/30

楽しく食べてしっかりむし歯予防

食事の「おいしい」を積み重ねよう

食べ物を美味しく食べるには、お腹が空いていることが一番です。
「食べる」「遊ぶ」「寝る」がちゃんとしたリズムで繰り返されると、自然にお腹が空いてきます。
また、食事は手作り料理がおすすめです。
手作りの料理は、材料は同じでも作るたびに多少味が変わっています。その小さな違いが、脳への刺激になります。
また、食べやすいように工夫することができるため、子どもに合わせた味付けや食べにくさを和らげられます。

なぜ 「食べたくない」の?

子ども(小中学生)の嫌いな食べ物は、ゴーヤ、なす、レバー、セロリなどが多いようです。
その理由は「噛みにくい」「食べにくい」「味やにおい」などがあげられます。
しかし子どもが野菜を嫌いなのは、野菜の苦みが「私たち人間にとって危険な食べ物かもしれない!」と思わせる味だからです。
そのため、苦手に感じてしまうのは当たり前のことなのです。
それでも野菜を食べられるようになるのは、大人が美味しそうに食べているところを見ていることや、大好きな人に食べられたことを褒められたという、心地よい経験の積み重ねが影響しています。
無理に食べさせる必要はありませんが、好き嫌いは少ないほうがたくさんの味に気づくことができます。

キシリトールやフッ素でむし歯予防

唾液の量が多い人は、中和する力が強いため、むし歯菌に感染しながらもむし歯が少ないと言われています。
唾液はミネラルを含んだ「歯を守る天然のリンス」なのです。
この唾液をさらにパワーアップさせるのが「フッ素」と「キシリトール」です。

キシリトールは、赤ちゃんがミュータンス菌(むし歯の原因菌)に感染した場合にも使うことができます。
市販のタブレットを細かく砕き、耳かき一杯くらいの量を食後に与えます。
感染していないときは、ガムが噛めるころにあげてください。

キシリトールってどんなもの?

Q1.「キシリトール」って何ですか?
A. 天然素材の甘味料です。
主にフィンランドで生産されており、白樺や樫などの樹木から採れる成分(キシラン・ヘミセルロース)を原料としています。
Q2.どのようなものに含まれていますか?
A.多くの果物や野菜に含まれています。
例えば、イチゴ100g (乾燥重量)中には362mg、ホウレンソウ100g (乾燥重量)中には107mgのキシリトールが含まれています。
また、市販の歯磨き粉などに配合されているものもあります。
Q3.キシリトールの甘さはどのくらいですか?
A.市販のお砂糖と同程度の甘さで、カロリーは砂糖の約75%です。
04.キシリトールの味は?
A.口の中で溶けると、スッとした爽やかな冷涼感があります。

歯ブラシでやさしくマッサージ

「フッ素」とは、魚介類やお茶などの食べ物に含まれている栄養素です。
市販の歯磨き粉や洗口液などにも配合されていますので、子どもの歯を磨くときはフッ素入りの幼児用歯磨き粉を使ってみましょう。
その際は、磨き方に注意をしてください。
子供の歯は、ふだん大人がイメージしているよりずっと小さなものです。
小さなものを磨くには、歯ブラシの毛先を小さく動かさなくてはなりません。
また、歯のまわりには歯肉や頬などやわらかい組織があるので、強く磨くとそのような部分が痛みます。
子供の仕上げみがきは、歯ブラシを微振動させる程度に細かく動かすのがコツです。
「コチョコチョ~」といいながら、楽しく磨いてあげましょう。
”磨く”というよりも、マッサージをする感覚でやさしく行ないます。

引用元:
はじめての歯みがきレッスン
歯と体の発達に合わせた赤ちゃんと幼児のごはん0~3歳 婦人之友社発行