歯科医院での治療は数分で終わることもありますが、通常は何回かの通院が必要になります。
治療の時間を長くとり、なるべくまとめて治療してほしいと思う患者様がいらっしゃっても不思議ではないですし、実際そのような希望はよくあるようです。
では、なぜ歯の治療は何度も通わなくてはならないのでしょうか。

治療に日数がかかる理由とは？

なぜ1回の治療時間が短いの？

（1）患者様の負担を軽くするため
人が無理なく口を開け続けていられる時間は最高で30分程度と言われています。
長時間にわたる治療はアゴへの負担や治療中につい口を閉じて事故になってしまったり、思わぬトラブルが起こる危険性があるため、時間を短くしています。
（2）予約を取りにくくしないため
1人の患者様に長時間かかりきりになってしまうと、一日に治療できる人数が限られるため、予約がとりにくくなり他の患者様の不便につながります。
また、急患の方にも対応できなくなってしまうので、決まった時間で治療を行なっています。

なぜ何回も通う必要があるの？

（1）治療には段階があるため
治療は一足飛びにはできません。
例えばむし歯の場合、進行しているほど段階を踏んで様々な治療を行わなければならないため、一度にすべてを終えることはできません。
また、無理に複数の個所を治療すると噛み合わせに支障が出る場合があります。
（2）時間がかかる作業も多いため
補綴物などは歯科技工士が製作するので、一定の時間を要します。
その間に歯の様子を経過観察する必要もあります。

最後までキチンと通いましょう！

治療途中で痛みがなくなったり、仕事の都合や行きたいときに受診できないなどの理由で通院を中断してしまう方がいらっしゃいます。
しかし、完治していない状態で放置すればより悪化し、治療がさらに長期化する恐れもあります。
お口の健康は全身に影響を与えます。最後まで治しきることが大変重要です。