日本人の平均寿命は男女とも80歳を超えていますが、一方で歯の平均寿命は50～60歳代くらいといわれ、比較的早い時期から自分の歯を失ってしまう人も少なくありません。
しかし、日頃からきちんとお口のケアを行うことで歯の寿命を延ばすことは可能です。
そのためには、歯とお口の健康に関する正しい知識を持ち、予防や早期発見・早期治療を心がけることが重要です。

歯の寿命を延ばすための食習慣

規則正しい食生活をおくる

むし歯菌は、食事のたびに酸を出して歯を溶かしてしまいます。
特に、むし歯菌の好物は甘い「砂糖」です。
だらだらと間食をしたり、甘い飲み物を頻繁に飲んでいたりすると、口の中は常に酸性の状態が続き、むし歯になりやすくなります。
毎日の規則正しい食習慣をベースに、間食や嗜好品はきちんと時間や回数を決めましょう。
食後は、うがいや歯みがきを心がけてください。

バランスよく栄養を摂る

強く丈夫な歯を作るには歯の形成に欠かせないカルシウムや、カルシウムの吸収を助けるビタミンD。
エナメル質を強化するビタミンAやC、また歯の土台を作るタンパク質など、様々な栄養素をバランスよく摂ることが大切です。
カルシウムは乳製品や小魚・緑黄色野菜・大豆製品、ビタミンDは魚やきのこ類に多く含まれているので、特に意識して摂ることをおすすめします。

よく噛んで食べる

よく噛むと唾液が多く分泌され、口の中の汚れを洗い流して歯垢をつきにくくしたり、むし歯にかかりにくくします。
その他にも、脳が活性化され認知症の予防にもつながったり、肥満の防止や免疫力を高め、生活習慣病を防ぐなど、様々な効果があるようです。
よく噛むことで顔の筋肉が鍛えられるため、シワができにくくなったりフェイスラインが引き締まったりと、女性に嬉しい効果も期待できます。

食材にも工夫を

現代人は、やわらかい物を食べることが多くなり、噛む回数が減ってきているといわれています。
多少かたいものや、食物繊維が多く歯ごたえや弾力のある食材を取り入れましょう。
例えば、ごぼうや蓮根、たけのこなどの根菜類、切り干し大根・昆布などの乾物、小魚やナッツ、スルメ、リンゴなど。
キシリトールガムなどは歯にも良く、たくさん噛めるのでおやつにもおすすめです。