お口の中の話
2018/12/10

その不眠症はお口が原因かも?

「なかなか眠れない」「眠りが浅い」「夜中に目が覚めてしまい、眠れなくなる」といった不眠に悩まされている人は多く、もはや現代病と言っても過言ではありません。
その原因は、肉体的・精神的なストレスによるものが多いと言われていますが、お口のトラブルが原因で不眠症になることも意外とあるようです。

不眠の原因となるお口のトラブル

【ドライマウス】

ドライマウスは唾液の分泌量が低下することで起こりますが、唾液の分泌には2種類の自律神経が深く関わっています。
1つは、主に活動する際に働く交感神経。もう1つは、休む際に働く副交感神経です。
この2つがバランスよく働く事により、リズムのいい生活が送れます。
交感神経が働いている時の唾液は、粘り気が強く少量なのに対し、副交感神経が働いている時の唾液は、粘り気が少なく量も大量です。
つまりドライマウスになるということは、睡眠時に働くべき副交感神経がうまく働かず、お口の中が乾いてしまうからなのです。
ドライマウス以外にも、この自律神経の乱れが睡眠障害の原因にもなります。
唾液がたっぷり出るように、夕飯時は噛み応えのあるものを加えて、ゆっくり噛んで食べるのも睡眠改善の一つの方法です。

【噛み合せが悪い】

噛み合わせが悪いと、さまざまな体調不良の原因となります。
歯は全ての臓器や骨格と密接に関連しているので、心身のあらゆる疾患につながってしまう可能性がありますし、もちろん不眠にもつながってしまいます。
不眠治療を受けてもなかなか治らないという方は、一度噛み合わせを検査してもらう事が必要かもしれません。

【顎関節症の可能性】

顎関節症の方は顎の周りの筋肉が緊張しているため、その緊張が首や肩、背中や腕の筋肉にまで伝わり、自律神経が乱れて不眠症になる事があります。
また、噛む時の衝撃は脳にまで達するため、ゆがんだ顎のまま噛み続ける事により、少しずつ脳に緊張が生まれて不眠症になる事もあるようです。

もしこれらの症状が見られたら、生活習慣を見直したり歯科で相談してみましょう。