近年、特に中・高年の方々のお口のケアに対する意識が向上していてドラッグストア等では様々な歯磨きグッズが売られるようになってきました。
ところが、朝晩きちんと歯磨きをしているにもかかわらず、歯周病になったり、悪化させてしまう方が少なからずいらっしゃいます。その要因はどのようなことが考えられるのでしょう?
要注意!歯周病がひどくなる人の原因は?
プラーク付着以外にもあるんです…!
1.禁煙
長期間に渡って喫煙し続けると、タバコに含まれるニコチンが歯肉の血管を収縮させてしまうことで酸素が不足し、歯周病菌が繁殖しやすい環境を作ってしまいます。習慣的喫煙者は、非喫煙者に比べ3倍も歯周病にかかりやすく、また歯周病が重症化することも分かっています。
対策は? 禁煙の努力を!
禁煙以外の対策はありません。
禁煙すると歯ぐきの状態が回復し、免疫や細胞の働きが高まるため、歯周病のリスクが低下し治療効果も上がることが明らかになっています。ある程度進行した歯周病であっても禁煙は有効であるといわれています。
2.くいしばり
歯を強くかみしめる(クレンチング)、歯ぎしりをする(グライディング)癖も、歯周病を急速に悪化させる原因になります。歯周病になっている状態で歯に強い力が加わると、歯肉や歯槽骨といった歯周組織にさらに大きなダメージを与えるからです。
対策は? まずは歯科医院に相談を!
くいしばりや歯ぎしりは、まずその癖に気づくことです。疑わしいと思ったら、歯科医院で歯の摩耗状態などを調べてもらい、ご自分に合ったマウスピースを作って歯と歯が直接当たらないようにガードしましょう。また日頃からリラックスを心がけることも大切です。
3.だ液の不足
だ液に含まれる抗菌物質は、むし歯菌や歯周病菌の侵入を妨げ、増殖を防ぐ働きがあります。また歯垢(プラーク)の発生も抑えるため、だ液の分泌が不足していたり、歯周病によってだ液がネバネバしている状態だと、この機能が衰え歯周病がさらに進行するのです。
対策は? だ液の分泌を促そう
食事はゆっくりよく噛みましょう。適度に歯ごたえのあるものやキシリトールガムを噛むのも効果的です。また、だ液の元となる水分をこまめに補給することも大切です。同時に歯周病治療を積極的に受けてお口の状態を改善することで、だ液の質をサラサラに変化させましょう。だ液腺マッサージもお勧めです。