最近、歯磨き剤のCMなどで耳にされることもあるかと思いますが、歯は健康を維持するために脱灰と再石灰化を永久的に繰り返していて、これにはだ液が重要な役割を果たしています。
私たちに備わった自然治癒のメカニズムでもある脱灰と再石灰化とはどういったものなのでしょうか?
脱灰とは?
食事をしたりお菓子などを食べると、歯の表面についたプラーク(歯垢)の中のむし歯菌が、食物中の糖を取り込み、分解して酸を作り出します。この酸が歯のエナメル質に含まれるハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウムの結晶)を溶かしてしまうという現象が脱灰です。
この脱灰が進むと歯に穴が開いて元に戻らなくなり、むし歯になります。
再石灰化とは?
何かを食べる度に口の中は酸性に傾き脱灰が起こります。しかし、だ液の働きによって元の状態(中性)に戻り、一度溶かされたハイドロキシアパタイトが修復されます。これが再石灰化と呼ばれる作用です。
私たちの歯の表面は常にこの脱灰と再石灰化を繰り返しているのです。
バランスが大事!
甘いものを頻繁に食べたり、歯磨きを怠っていると口の中は常に酸性に傾き、再石灰化が脱灰に追いつかなくなって、ついにはむし歯になってしまいます。