歯とからだの話
2020/11/26

歯ぐきが腫れる…その原因は?

歯ぐきが腫れる原因には、さまざまなものがあり、ひとくちに歯ぐきが腫れたといっても「歯ぐきが赤くなった」「歯ぐきが痛い」「歯ぐきから膿が出ている」など症状も色々です。お口の中以外の病気が原因で腫れることもありますが、ここでは歯科の観点から歯ぐきが腫れる原因をご説明します。

歯ぐきの腫れや痛みはお口の中の衛生状態が悪化したときに生じやすく、日常的にもよくみられる症状です。しかし、その原因によっては放置すると進行して、最終的には歯を失う可能性も出てきます。強い痛みが長く続いたり、頻繁に同じ所が腫れるようであれば、早めに歯科を受診してください。

歯ぐきが腫れる主な原因

歯周病

歯ぐきが腫れる原因としては代表的なものです。歯の隙間や歯周ポケットに、飲食物のカスなどから形成される歯垢が蓄積し、細菌が増殖することで歯ぐきに炎症が起きる病気です。歯ぐきの腫れや出血などを伴うことが多く、口臭の原因にもなります。

根尖性(こんせんせい)歯周炎

歯の根(根尖/こんせん)で炎症が起こっている状態が根尖性歯周炎です。歯に強い衝撃がかかったり、むし歯が進んで歯の根にまで細菌が達していたりすると発症します。放置していると、歯の根に膿がたまった袋状のものができ、歯の根の部分の歯ぐきが腫れます。

歯髄炎(しずいえん)

歯髄炎は、主にむし歯が原因で発症します。むし歯が進行して歯の表面が溶かされ、歯の内部にある歯髄まで侵されて炎症が起きます。常に痛みを感じるようになり、さらには歯髄が壊死して組織が腐ってしまいます。

口内炎

歯ぐきに白っぽい丸い腫れや傷のようなものがある場合は「アフタ性口内炎」の可能性があります。疲労やストレスなどによって起こるとされていますが、何度も繰り返し発症する場合は、歯科医に相談してください。