歯とからだの話
2021/05/26

むし歯の痛み ~あなたのむし歯はどの程度?~

むし歯になると、口の中のミュータンス菌と呼ばれる細菌が出す酸によって歯が溶かされていきます。
むし歯の進行度によって熱いものや冷たいものを口にふくむと歯がしみる」「痛みが持続する」「響くような鋭い痛み」など痛みの感じ方が異なってきます。


むし歯は専門用語で「カリエス」といいます。Cはカリエスの頭文字。むし歯の進行状況によって、CO~C4の5段階に分け、進行状況を判断する目安としています。

CO(シーオー)

ごく初期のむし歯で歯の表面に穴はあいていませんが、歯の表面が白濁していたり、ツヤがなくなっていたりします。
痛みやしみるなどの自覚症状はありません。

 

 

C1

歯の表面のエナメル質に少し穴があいた状態。
舌で触った時に違和感が生じるようになります。基本的に痛みはありませんが、放置すればどんどん進行します。

 

 

C2

エナメル質を突き破って、象牙質に達したむし歯です。
強い痛みはありませんが、象牙質には知覚があるので、冷たいものや酸っぱいものがしみて痛みを感じ始めます。

 

 

C3

むし歯が歯髄に達し、歯髄炎を起こした状態。
根と歯肉との境目にある歯根膜(しこんまく)に、炎症が起きて歯根膜炎になる場合も。ズキンズキンと強い痛みを伴うことが多くなります。

 

 

C4

エナメル質は完全に崩壊。
歯髄は壊死して、痛みは軽減します。しかし、むし歯菌が血管を通って他の組織に入り込み、様々な病気を引き起こす原因にもなります。