メタボリックシンドロームは、内臓のまわりに脂肪が蓄積した状態に加えて、高血圧・高血糖・脂質異常のうち2つ以上が合併した状態のことです。かつては成人病と呼ばれていました。
メタボの状態になると様々な生活習慣病を起こす危険性が高まりますが、歯周病とも相互関係があることがわかっています。
「歯と歯肉の健康」がメタボの改善に!
メタボリックシンドロームの状態を放っておくと動脈硬化が急速に進行し、脳血管疾患や心疾患、ひいては認知症などの合併症を引き起こす要因になります。
このメタボリックシンドロームと特に関係が深いのが食生活です。
「バランスのとれた適切な食生活」をすることで内臓脂肪を減らすことができ、自分の歯でしっかり噛み、ゆっくり食事をすることが肥満予防にもつながります。
そのためには「歯と歯肉の健康」が大切です。
歯周病が悪化することで噛む力が弱くなったり歯を失うと、柔らかいものばかり食べるようになり、高血糖や糖尿病の悪化の原因になります。
また逆に、糖尿病の進行により免疫力が低下し、歯周病菌が増殖して歯周病が悪化することにもなります。
糖尿病患者に歯周病の治療をしたところ、血糖値に改善がみられたという例もあり、糖尿病と歯周病には因果関係があることがわかっています。
メタボが進行すると、ドミノ倒しのように次から次へと身体に異常が起こり、最終的に重大な病気を引き起こします。
これをメタボリックドミノと言います。歯周病もこのドミノの駒の一因となり得ます。
全身の健康のためにも歯周病を治療しましょう。