無意識のうちに、いつのまにか習慣化している舌の悪いクセ。
もしかすると、歯並びや噛み合わせが悪くなる原因になっているかもしれません。歯並びや噛み合わせを決めるのは遺伝的な要因だけではなく、舌の悪いクセによってお口の中のバランスが崩れ、歯列が乱れてしまうことも多いのです。
普段、自分の舌がどの位置にあるのかを気にすることはあまりないかもしれません。
試しに、力を抜いてリラックスした状態で口を軽く閉じて、ご自分の舌の位置を確認してみてください。
●舌の先が上の前歯の裏(スポット)についている
●舌の広い部分は上顎の裏に軽くついている
このような状態であれば、舌は正しい位置にあると言えます。
逆に舌がどこにも触っていなかったり、前歯の裏についてしまっていると、舌に悪いクセがあるということになります。
これを「舌癖(ぜつへき)」と言います。
歯並びや噛み合わせを悪くする「舌癖」
低位舌(ていいぜつ)
舌がどこにも触っていない場合、舌が下顎の方に落ち込んでしまっている状態かもしれません。これを「低位舌」と言い、舌の側面に歯型の跡などが見られるのが特徴です。
舌が落ちて気道が狭くなり、呼吸がしづらかったり、いびきをかいたりします。舌は上顎の成長をうながす役割がありますが、お子様の低位舌は上顎の成長を妨げるだけでなく、受け口になるリスクがとても高くなります。
舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)
舌が前歯の裏についている場合、話したり、飲み込んだりするときに無意識に舌を前の方に出す「舌突出癖」かもしれません。
無意識に舌で歯を押したり、集中している時に舌先を出す癖があります。舌で前歯を押しているため、出っ歯になりやすくなります。
また、歯と歯の間に舌があるので、上下の歯が噛み合わずに開いたままになります。すると、年齢と共に歯並びが悪くなる原因になります。