むし歯は初期の段階で早めに治療をすることが肝心です。
むし歯を放置して症状を悪化させると治療に時間や費用がかかる上に、歯を削らなければいけなくなった場合、歯の寿命を縮めてしまいます。
しかし、初期段階のむし歯は早期に治療をすれば歯を削らずに済む場合も多く、ダメージを最小限に抑えることができます。また治療期間も短期で終わらせることが可能になります。
初期むし歯ってどんな状態?
むし歯と言うと、歯が黒くなって穴が開き、痛みがあるイメージを持つ方も多いかもしれません。これはむし歯が進行してエナメル質が溶け出した状態で、実はその前に「脱灰(だっかい)」という歯のミネラルが溶け始めている状態があります。
これを初期むし歯と言い、むし歯の進行度としては一番軽いC0になります。初期むし歯は次のような特徴があります。
●痛みを感じない
●歯に穴は開いていない
●歯が白く濁ったり茶色に変色している
初期むし歯の治療法は?
初期むし歯は簡単な治療で済むことが多いのが特徴です。患者様の口腔内の状態にもよりますが、代表的な治療法には次のようなものがあります。
ブラッシング指導
ていねいな歯磨きをすることで脱灰を抑え、歯の再石灰化をうながします。歯科ではブラッシング方法の指導をしています。
PMTC
日常の歯磨きでは落としきれない汚れを専門的な器具を使って清掃することをPMTCとよび、定期的に行うことが重要です。
フッ素塗布
フッ素には歯のエナメル質を保護する働きがあります。フッ素入りの歯磨き剤を使用したり、歯科でフッ素塗布をしましょう。
初期むし歯は自覚症状がなく、見た目も健康な歯とほとんど変わらないため、ご自分で発見するのが困難です。日頃から定期的に歯科検診を受け、早期に発見することが早めの治療につながります。