歯磨きしてもむし歯になるのはなぜ
若い皆様へ。
若い人の中には、歯磨きをしているにもかかわらず、次々に新しいむし歯をつくってしまう方がいます。そういう方の場合は、生活のリズムが乱れていて食事の時間や回数などが不規則だったり、甘い物が好きでよく口にしている(食べ物を口に入れている時間が長い)というケースが多いようです。
反対に、あまり歯を磨かなくてもむし歯ができない方もいます。そういう方は、生活のリズムがしっかりしていて間食(甘食)をあまりしないか、決まった時間にとっていることが多いようです。
このことは、もちろん歯の質が強いということも考えられますが、甘い物や食事に含まれる糖類(どのような食事にも大抵含まれています)がむし歯と深く関っていることを実感させられます。
甘い物は控えめに
むし歯になっても、そのつど治していれば問題ない、と考えている方もいるかもしれません。しかし、むし歯ができてしまった場合は、天然の歯質を削って詰め物をしたり、被せたりする治療が必要になります。そしてその詰め物や被せの縁は、むし歯が大変できやすい状態になってしまいます。そのため、むし歯治療をした歯には、それまで以上の注意が必要なのです。
むし歯は、「歯質」と「砂糖(食物)」と「食物を分解して酸を作る細菌」それに「時間の経過」という四つの条件が重なってつくられます。つまり、食べ物をを口に入れて時間が経つと、それが“むし歯”菌を活性化させ、むし歯が発生するのです。
「食べたら磨く」はむし歯予防の基本ですが、それとともに「甘い物を控える」「決まった時間以外に食べ物を口にしない」ことも大事です。
見直そう食生活
子供の頃は誰しも「大きくなったら大好きな○○をお腹いっぱい食べてみたい!」と思ったことでしょう。しかし、健康を考えて食生活をコントロールするのが大人というものです。いつまでも好きな物を好きな時に好きなだけ食べるという食生活では、全身の健康にもいいはずがありません。
大人としての食生活を考え、今までの食生活を見直してみるのもいいかもしれませんね。
いい歯健康法 春夏秋冬 かもがわ出版刊 大阪府歯科保険医協会